■蘇るバシェ音響彫刻の響き 2017年、東京藝術大学先端芸術表現科古川研究室と藝大ファクトリーラボは、大阪万博で展示されたバシェの音響彫刻を修復するため、クラウドファンディングに挑み、最も難しいとされた弦楽器タイプの「勝原フォーン」を修復しました。取手アートパス2019藝祭Exhibitionでは、ゲストプレイヤーを迎えて「勝原フォーン」によるコンサートを開催します。貴重な音響彫刻の奏でる、独特の響きをご期待ください。
■バシェ音響彫刻とは フランソワ(François Baschet:1920-2014)とべルナール(Bernard Baschet: 1917-2015) とのバシェ兄弟は音響学の原理を応用し、素材と形態の実験を重ねてこれまでにない音を奏でる彫刻をつくりだしました。それらは「音響彫刻」と呼ばれる独自の作品で、ニューヨーク現代美術館(MOMA)での展覧会や演奏会を行いました。世界的な作曲家である武満徹はカナダの万博でフランソワ・バシェに出会い、1970年の大阪万博(EXPO’70)鉄鋼館での制作と展示を依頼しました。「東京藝術大学バシェ音響彫刻修復プロジェクト」ではこの時に展示された作品の修復と活用を進めています。
■日時 2019年12月1日(sun) [1回目] 13:30-14:30 (開場13:15) [2回目] 16:00-17:00 (開場15:45)
■場所 東京藝術大学取手校地 金工工房 金工機械室(共通工房内)
■入場 無料
■出演
永井朋生 / パーカッション・作曲 1975年静岡生まれ。東京芸術大学大学院修了。 自作した楽器や、世界各地で出会った素材から音を見つけ、ソロのパフォーマンスや楽曲提供を行っている。 ブラジルサンパウロのテアトルユバ、静岡SPACや劇団ひまわりの舞台音楽、映画「ほとく」や「たまご」、「Float」等の音楽を担当。 またNHKスペシャル「人類誕生」や他テレビ番組の音楽などに参加している。 2016年、「幾何学の森、アートワークからスタジオセットへ」の共同企画のサウンドデザインとして「グッドデザイン」賞受賞。 和歌山県、JRきのくに線の31駅のプラットホームのための音楽「Sounds for 31 Stations」、天王洲アイル セントラルタワービル内の音楽「Sounds forTENNOZ CENTRAL TOWER」、世界文化遺産三保松原の「文化創造センター(みほしるべ)」等の公共施設空間への作曲も行っている。インドネシア、ブラジル、フランス、モロッコ、アイスランド、リトアニアなどの国外ツアーも多い。2013年、フランスC.C.F.J.Tよりソロアルバム「514Pictures」発表。他アルバム多数。
Website : tomoonagai.com
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